Book cover for 【Book Review】難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください

Author: 山崎元、大橋弘祐

Rating: ★★★★★

Genre: 資産運用

Finished: November 11, 2015

Purchase link

バカな奴は単純なことを複雑に考える。普通の奴は複雑なことを複雑に考える。賢い奴は複雑なことを単純に考える。     - -現代の経営の神、稲盛和夫は言う。

お金の運用に悩む方が多くいると思うが、ネットや銀行で簡単に見つける方法はあまりにも怪しすぎて、騙されるような気がして仕方がない。俺たち普通の人間でも、簡単かつ安全に年金利 5% を得る方法はないかな。この本はその答えを教えてくれて、資産運用の素人にピッタリで、実用性が高い本と思う。

この本の内容について

この本は質問応答の形で書いてきたもので、ド素人でもわかるように、マンガや図をいっぱい使った。普通にある心の疑問を解消していくたびに、資産運用に対する不安も消えていく。著者によると、『銀行の無料相談窓口の人なんて羊の皮を被った狼だ』、、『日本経済が破綻する確率がかなり低い』、『結婚なんてバブルだ。二人の恋愛感情が高まって結婚して、それがはじけて、負債だけが残る』、『主婦である奥さんへの恐怖』、『宝くじは無知の税金』など必ず出会う課題を経済面から上手に答えてくれた。

以下はすべて結論だけ。

お金を安全に持っておく

日本の経済はまだまだ破綻しない。もし破綻しても、銀行の方が先に潰れる。だから定期預金より個人向けの日本国債の方が安全かつ金利高い(銀行 0.12%、国債 0.3%)。どこで買うかというと、ネット証券で。

銀行には絶対近かないほうがいい。その人たちは不安を煽って、自分が得するものを買わせるんだ。つまり「羊の皮を被った狼」ってこと。

金は『複利』で運用する方が増やすから、国債を買うなら、変動型がおススメ。

ちょっとリスクをとって運用する

投資信託を使う。頭のいい人が投資をやってくれるから、信じて託すこと。

お金を使う

家は買わない方がいい、「銀行の奴隷」になるから。ローンを組む場合は生命保険が必要。つまり死んでも銀行に金を返してもらう仕組みなんだ。35 年ローンで 4000 万の家を買ったら、金利含めると 7000 万払うことになる。他にたくさんのデメリットもある。とにかくコスパが非常に悪い。

結婚について

  • 共働き:プラス資産。働く人数が多いほど、得する。
  • その他:マイナス資産。ローンを組んで家を買ったら、自分が死んだ場合、奥さんが自由になるし、家も奥さんのものになる(生命保険でローンを返済)。特に離婚したら大変。浮気されて離婚しても、相手が子供を連れていかれたら、毎月相手に養育費を払わなければいけない。むかつくでしょ。これって『奥さんの恐怖』。:disappointed_relieved:

だから、相手をちゃんと選ばないと。

トクする制度を使って実際に運用してみる

インデックスファンドを国内外半分半分買う。いくらか投資するかを計算で決める。

年金と確定拠出年金

確定拠出年金を使わないと出した税金が全部無駄になる。

著者が普通の俺たちに対して、「お金で一番大切なことは何」って質問の答えは、『ちゃんと働くこと』。お金を運用するのが大事だが、『人的資本』が一番大事。

最後は本に書いたものをまとめ。

  • ネットの証券に口座を開く
  • 安全資産で個人向け国債を買う
  • NISA に口座を開く
  • リスク運用資産で投資信託を買う
  • 利用できる人は確定拠出年金を利用する
  • まじめに働く

やり方も本に書いたが、ここはただ全体像を示す。

勉強になるところ

万能ではないまでも、金の力はすばらしい。

資産運用の大切さならみんな知っていたが、簡単かつ有効な資産運用方法は望ましい。「株の世界で勝負する」よりも、「頭のいい人に勝てないことを認めて、安全でそこそこの利益ある手段を選ぶ」の方が賢いと思う。この本は「平凡な俺たち」にそんな手段を教えてくれた。

『安全資産、リスク運用資産、生活費』、手元の金を三に分けて運用する。それが終わったらまじめに働くこと。

単純であることは、究極の洗練である。 –レオナルド・ダヴィンチ

まとめ

この本はちょっと古いが、簡単で実用性高い資産運用書だと思って、特に投資初心者にオススメだ。

参考